2学期になると、早いところでは卒業文集の構想を練るなどし始めるのではないでしょうか。
しかし「卒業文集を書きましょう!」と言ったところでなかなか書き出せない子も多いのではないでしょうか。自由だからこそ書きづらいというのはあると思います。私なんかも文章のテーマを考えるのにとても苦労をした覚えがあります。
最終的に私は当時夢中になっていたプロレスから、「プロレスラーになる」と高らかに書きました。その夢とは違う道を歩んでいますが、それを書いたのもいい思い出です。
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この記事はこんな人におすすめ
・卒業文集のテーマが思いつかない人!
・自分で0から考えるより、何かを参考にした方が書きやすい人!
・テーマに悩んでいる児童がいるという先生方!
そんな方々におすすめです。ぜひご参考になさってください。
そもそもなぜ卒業文集を書くのか
作文が苦手な児童にとっては「なぜ書かないといけないのか」ということをスッキリさせた方がよいでしょう。
私の考える卒業文集を書く意味というのは以下の通りです。
①卒業する節目である「今」の気持ちを残すため
②卒業制作の1つとして
③今できる最高の文章表現を残すため
④未来の自分へのメッセージとして
上のようなことを目の前の子どもたちに合わせて話をします。
卒業文集テーマ①「自分の〇〇」
自分の心の中のことと向き合う作文です。
①将来の夢
②これからの目標
③各年の思い出
④成長したと思うこと
⑤1番の思い出
⑥よくがんばったと思うこと
⑦宝
⑧長所
⑨ほめてやりたいところ
⑩やり遂げたこと
⑪宣言
⑫失敗と成功
⑬大切にしたい言葉
⑭変化
⑮一番笑ったこと
⑯一番深く考えたこと
⑰後悔
⑱学校生活を表す漢字1字
⑲人生最大のピンチ
卒業文集テーマ②「自分と〇〇」
身の回りの関わりのあるものと自分の関係を考えてつくる作文です。そこから学んだこと、気付いたこと、次に生かしたいことなどがあるといいですね。
①学校行事(修学旅行、運動会、音楽発表会・・・等々)
②友達
③家族
④先生
⑤本
⑥映画
⑦漫画
⑧委員会
⑨係活動
⑩勉強
⑪最近のニュース
⑫心に残る授業
⑬音楽
⑭習い事
⑮夏休みの自由研究
⑯チャレンジ
⑰思い出の場所
卒業文集の記述例
今回はテーマ「修学旅行」で「こんな感じに書くのもありだよ」というものを紹介します。学校により文字数や書き方など指定があると思いますので1つの例として参考にしてください。
ぼくの小学校での一番の思い出は修学旅行です。その中で心に残ったことが2つありました。
1つ目はカバンをバスの中に忘れたことです。班で自由行動の時、バスに乗り〇〇寺へ向かいました。バスの中でのおしゃべりがすごく盛り上がりました。目的地まであっという間でした。目的地に着いたのでバスを降りました。少しして島田君がぼくを見て言いました。
「あれ?カバンもってなかったっけ?」
そう言われて、ぼくは気付きました。バスの中にカバンを置いてきてしまったことに。すごく焦りましたが、とりあえず次の見学場所まで行き、見学場所の人にお願いをして電話を貸してもらいました。先生に相談をしたところ、先生が「バスの人に聞いてみる」と言ってくれて、とても安心しました。
自由行動が終わり、集合場所に帰ると先生がカバンを渡してくれました。バス会社の人がわざわざ先生に届けてくれたということを聞いて本当にうれしかったです。
2つ目です。夜の出来事です。ここだけの話、興奮しすぎて消灯時間が過ぎても全然寝られませんでした。しばらく経った後、先生が見回りに来て「寝てるなら返事しろー」と冗談を言っていきました。自分でもわからないのですが、先生の冗談に「はーい」と返してしまいました。先生は笑っていましたがぼくはとても恥ずかしかったです。
修学旅行はとっても良い思い出です。友達と一緒に2日間過ごすということはこれまでにしたことがなかったので、とても良い経験と思い出になりました。カバンをなくしたことや夜のことも含めて良い思い出です。
これから卒業して中学生になりますが、この思い出を大切にしていきたいと思います。
今回は事実を羅列していくような書き方ですが、ここに学んだこと・成長したことなどを加えられるとさらによくなりますよね。
同じ修学旅行でも、もう少し「学び」「成長」に着目して以下のように書いても良いでしょう。
私にとって修学旅行はとても楽しい行事でした。「楽しい」だけでなく、たくさんの「学び」もありました。私が学んだこと、それは「実物に触れることのすばらしさ」と「伝え合うことの楽しさ」です。
1つ目の「物事の実物に触れることのすばらしさ」を学んだきっかけは、〇〇を訪れたときのことです。修学旅行に行く前に調べ学習をしたおかげで、そこはどんな場所なのか、何が見られるのかを知っていました。しかし、実際にそこに訪れてみると、調べて知っていたはずなのに、それよりももっともっと大きな感動がありました。パソコンの画面上ではわからない実物の大きさや色、様子がよくわかりました。インターネットが発達して、何でも調べられて、画像も見られるのも便利ですが、こうして実物に触れて感じることは感動もあるし、すばらしいなぁと思いました。
2つ目の「伝え合うことの楽しさ」を学んだきっかけは、修学旅行1日目の夜の部屋でのことです。1日を終えた感想を伝え合う時間があり、室長が中心となって進めてくれました。1人ずつ順番に話すことになり、私が初めに話しました。私が話すとみんなは笑顔で聞いてくれました。そして私も友達の話を聞いているときに思ったのです。
「同じ活動をしたはずなのに感じたことはちがう!」
そんなのは当たり前、と言ってしまえばそうなのですが、自分と同じことをしているはずなのに違う感想をもっているのは不思議な気がして、もっともっと話したいし、聞いてみたくなりました。
修学旅行を通して、1番の気持ちは「楽しかった!」ですが、それに負けないくらいの良い「学び」ができました。今回気付いた「実物に触れることのすばらしさ」と「伝え合うことの楽しさ」はきっとこれからの学校生活や私の人生に役立つだろうと思います。この2つを大切に卒業まで、そしてこれからもがんばっていきたいと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
一生残る作文を書くことというのはすごく貴重な経験です。だからこそテーマや内容、表現方法にこだわってみて、今できる最高の文を書くというのも良いと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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