学級経営の分かれ道…!学級を機能させる大切なポイントをまとめました!【10選】

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⑥温かな雰囲気があるか

私の大先輩は「学級経営とは安心感のある前向きな雰囲気づくり」と語っていました。これはみなさんにとってもわかりやすいのではないでしょうか。上越教育大学の赤坂先生も書籍で雰囲気について以下のように述べています。

子どもは、ルールではなく雰囲気に従って行動する。

「クラスを最高の雰囲気にする! 目的別学級ゲーム&ワーク50 」赤坂真二,明治図書,2015

前向きな雰囲気はあるか、認め合える雰囲気はあるか、頑張る子が損をしていないか…。雰囲気の醸成は一朝一夕にできるものはありません。だからこそ、雰囲気の良いと感じる学級は、きっとここまでの積み重ねがあったのだろうと感じます。雰囲気というのは固定的でないですし、つかみどころはないかもしれません。しかもその良し悪しは表裏一体、見方によってどちらにもなり得ると思えます。

ただ、やはり良い雰囲気の学級に入るとその瞬間、感覚として「ここは温かな学級だなぁ」と感じることがあるのも確かです。温かな雰囲気というのは安心感にもつながり、安心感のある学級には成長やつながりが豊かに表れている思えます。

温かな雰囲気というとかなり抽象度の高いものではありますが、具体的な例として1つ挙げるなら私は「笑いがたくさん起きる」を挙げます。もちろんこれも賛否両論あるとも思います。答えのない「学級の雰囲気」というものについて、ぜひみなさんも考えてみてはどうでしょうか。

⑦子どもたちの創意工夫が表出されているか

教師の言ったことからはみ出さず忠実にこなすことが良いことでしょうか。

そうなってしまっていると子どもの創意工夫は失われ、教師の言うことさえ聞けばよいという学級になってしまうでしょう。いろんな学級を見ていると、学級が教師のもので溢れかえっていることがあります。ルールやめあてなど教師発のものがドドンと貼られているなんていうこともあるでしょう。

しかし、学級経営がすてきな先生の教室を見ると、教室が「教師発」のものだけでなく、「子ども発」のものが存在感を放っていることがあります。教師発のものを否定するわけではありませんが、それだけになっている教室より、子どもの学びや工夫が見える学級の方がすてきだと思っています。

子どもの創意工夫として「0段階から1を生み出す」「1段階から2以上を作り出す」があります。「0から1」というのは例えば係のイベントのように、何もないところから子どもが作り出すイメージです。「1~」というのは例えば新聞づくりの授業において、ある程度の作り方は教えて、その後は「もっとこうした方がわかりやすい」「見てもらうには…」と考え、工夫するようなイメージです。

逆のことを言えば、子どもが何も考えない、教師の言ったことをゴールにする、というような感じです。学習にせよ、係活動にせよ、行事にせよ、こういう「もっとこうしたい!」という気持ちは学級全体の活気につながりますし、その学級らしさ、学級の面白さに直結します。

そういう創意工夫を表出できる学級の土台は、授業や行事などでよりよい効果を生み出すはずです。

⑧子どもの自己決定があるか

学級のことにせよ、学習の進め方にせよ、教師が1から10まで決めていないでしょうか。

私は「主体性の根本は自己決定にある」とさえ思っています。自己決定をさせることは上の創意工夫の話にもつながると思っています。しかし現状の教育はゴールや方法、進むスピードまで与えられて、子どもたちはいかにそれにのっかれるかという側面もあるように思えます。もちろん、そうでない教育実践をしていらっしゃる先生も山ほどいるので一概には言えません。以前話をしていた先生は「自己決定をするための素地を教育で養うのであって、子どもが好き勝手決めるのが教育ではない」とも言っていたので、この自己決定というのも賛否両論あります。

ただ私は自己決定にも経験が必要であると考えています。自分で決めて、その結末を自分で受け入れ、新たに歩みを進めることを経験をしておくことは、いつか学校を終えたあとのその子が自分で生きていることにつながると思います。

学校現場で子どもの自己決定に任せることは実は難しいかもしれませんが、できるところだけでも子どもたちに決めさせたいと思っています。

⑨コンテンツベースになく、子どもたちの関係から

私のこれまでの反省として「クラス会議をしていれば…」「プロジェクトアドベンチャーさえしていれば…」とコンテンツ(内容・中身、この場合は「活動」の意味合いが強いかも)で学級経営を考えようとしていました。みなさんも経験はありますでしょうか。しかし経験として「これさえしていればよい」みたいな考えに陥ってしまうと、思ったようにうまくいかないこともあるはずです。

そんなときに以下の書籍を読み、コンテンツベースで考えず子どもたちとの関係で考えるという考え方を学びました。

この本で教わったことは書ききれませんが、コンテンツベースではなく関係性から課題などを考えるというのは天地がひっくり返るような衝撃でした。それを見てから自分の学級を見返すといかにコンテンツベースで学級経営をしてきたのかがわかりました。そして子どもの姿などをもっと観察し、会話をたくさんし、そこから学級経営を考えようとしたらこれまでの学級経営よりもすっきりとなり、子どもたちも活発になったような気がします。

教師と子どもの関係が成り立ち、そこから考えるからこそ、大切なものが見えてくるものがあるはずです。決して「○○すれば全てうまくいく」という世界ではないのです。教育は子どものためと考えれば、この考えは非常に大切であると私は思います。

⑩すべてひっくるめてそこに「安心感」があるか

①~⑨までつらつらと書き散らしてきましたが、ここまでお付き合いありがとうございます。

「ここまでのまとめは何か」と言われれば、学級経営の土台は「安心感」だと思います。何をするにしても安心感こそが根底にあるのではないでしょうか。何に対する安心感か、それは「存在」に対するものだと思います。少し難しいですが、ここにいても良い、ここにいたい、そう感じられるかというものでしょうかね。

みなさんは「安心感のある集団」にいたことはありますでしょうか。もしかしたら教師自身がその経験をしたことがないかもしれません。一生のうち一度でも、そんな集団に出会えていたら、その集団で過ごした期間の経験はその後の人生も豊かにするように思えます。


安心感・・・すごく抽象的なのは分かっていますが、この言葉が一番伝わりやすいのではないかと思っています。

安心感のある学級のためには何か必要か、教師はどうあるべきか、学級はどうあるべきか、学校は、教育は。答えがないからこそ、考えるつづけないといけないかもしれません。安心感が土台といいつつ、それが脅かされている現実があるようにも思えます。だからこそ、共に考えていきましょう。

最後になりますが川上康則先生の書籍の引用してしめたいと思います。

子どもたちにとっては、「笑顔を絶やさない先生が、いつもそばにいてくれる」ということの安心感に勝るものはないのです。

「教室マルトリートメント」川上康則、東洋館出版社、2022年

まとめ

自分でも書いていてまとまりがない文章だなぁと反省していますが、ここまでお付き合いくださり感謝です。

これらの10こ全てできていればどうなるのかと言われれば、教育活動がより子ども主体で、より活気づき、より楽しくなるかと思います。ただ最初にも申し上げた通り、何かの土台の学級経営です。その土台の上に何を築くのかは、担任の先生や学級の子どもたちと考えて、進めていってほしいと思います。

これまでで一番長くだらだらした文章だったと思いますが、最後までお読みいただきありがとうございました!

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