「会社活動」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
「当番活動」や「係活動」とは違うのでしょうか!?
はい!違います。
まず係活動と当番活動の違いは下の記事をお読みください!
では「会社活動」とはなんでしょうか。
会社活動の概要
会社活動の目的ですが、子どもたちには
「なくてもいいけど、あると学級が盛り上がるもの」
と伝えています。
「あれ?係活動と一緒じゃない?」と思われた方もいらっしゃると思います。そうです!目的は一緒です!しかし活動の方法などが少し違うのでそちらを説明します。
会社活動は活動の目的がはっきりしていれば
・活動内容
・メンバー
・メンバーの出入り
・入る会社の数
・活動期間
は全て自由です!係活動の場合はメンバーや所属する数は固定されていますが、会社活動ではそこは制限しません。
目的をもった子たちが、やりたい人を集め、やりたいようにやるのです。
それでは「会社」の作り方を説明します。
①会社活動の説明
これから会社活動について説明します。
会社活動の目的は「学級を盛り上げること」です。「より良くする」というイメージでもよいです。
「○○があったら学級が盛り上がるなぁ」というアイディアがあったら、それが会社設立のチャンスです。「一緒にやろう!」という友達がいれば、一緒に会社を作っても良いです。一人でも良いです。全員に聞いてみて社員を応募するのもいいです。そして、活動やメンバーをある程度決めたら、「会社設立届」を貰いに来ましょう。
会社設立届には書くところがたくさんありますので、あとで説明します。
(↑「会社設立届」です。初めてファイルを貼り付けてみました・・・。)
会社っぽく堅苦しく作ってありますので学年・学級の実態に合わせてお使いください。
最後は担任の先生がハンコを押して、設立を認めましょう。設立が認めたら教室内に届けを掲示しておきましょう。
会社活動は必ず入るものではなく、入らなくても大丈夫です。やりたい人はいくつも会社に入っても良いです。
途中から会社に入っても構いませんし、入っていた会社を途中でやめても構いません。その際は必ず「やめます!」と伝えましょう。アルバイトのような形で会社に入らずお手伝いするだけでも良いでしょう。そこはその会社の良いようにしてください。
ここまで聞いて質問はありますか?
このような感じで説明すれば、子どもたちも「楽しそう!」と思うのではないでしょうか。
さらにこんな説明もします。
会社活動で起業するのは自由ですが、自由には責任も伴います。
以下の場合は「倒産」してしまうかもしれません。
・1ヶ月間活動がないとき。
・学級や他の人に迷惑を大きくかけたとき。
・「学級を盛り上げる」という目的からずれてしまったとき。
です!会社をつくるからにはその目的を忘れずに活動してくださいね。
そして、もし途中で「会社をなくしたい」と思ったら、会社のメンバーで相談して会社をなくしても良いです。その時は教室に貼ってある届けをはがしてください。
このような感じで始め方や辞め方を説明します。最後に質問を聞いておしまいです。
早い子は説明した日のうちに会社設立届けを取りに来ます。
ここからは会社活動をしてみてのメリットとデメリットを解説して終わりにします。
会社活動のメリット・デメリット
①メリット
・子どもの「やりたい!」という気持ちを原動力にした活動ができる。
・「やりたい!」→「行動する」というシステムができる。
・目的があって、手段があるということを体験的に学ぶことができる。
・子どもの想像力と創造力が大きく発揮できる。
・学級が盛り上がる。
・学級内通貨がよりほしい子は係の他にも頑張る場になる。
・活動を通して、子どもたちの関係性が良くなる。
などなど、様々な効果が期待できます。私の感覚としては、会社活動は子どもの意欲を中心にした自由で創造的な活動であり、学級や子どもを大きく育てるものだと思っています。
②デメリット
もちろん、メリットばかりの活動ではありません。上で会社活動を良いように書きましたが、私の学級では会社活動自体を途中でやめたこともありましたし、全くしなかった年もありました。先に言っておくと「うまく機能できなければ、会社活動はデメリットの方が大きくなりかねない」ということです。
ではデメリットを書きます。
・活動が増えるため、子どもたちが疲れてしまう。
・メンバーを自由にしてしまうと、関係性の深い子たちだけで集まってしまう。
・「入る」「辞める」などの際にトラブルが起こりやすい。時には「クビにする、された」とかなんとかでトラブルも・・・。
・役職による差が生まれることがある。
・係活動と会社活動両方ある場合、係活動がおざなりになりやすい。
・最初は意欲的に取り組むが、どんどん活動は停滞していきがち。
・自由な活動が得意な子は意欲的に取り組むが、自由な活動が苦手な子はなかなか取り組めない。
などなどあります。そもそも忙しい学校の中で、会社活動というシステムを導入することで活動量が増えてしまいます。それだけでも大きな様々な問題につながる可能性があります。
それに加え、会社活動をしていると子ども同士の関係性は固定化される傾向があります。
非常に魅力的な「会社活動」ですが、メリットもデメリットもあることを意識し、学級に取り入れるか考えていってほしいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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