読書感想文、卒業作文において題名をつけることがあります。もしかしたら普段の作文でも題名をつけることがあるのではないでしょうか。
その題名も少しこだわるだけでなんだか作文全体のレベルが上がるように感じます。しかしどう題名をつけていいのか、ということはあまり指導されないのではないでしょうか。子どもたちも同じで作文の題名をつけることに関しての必要感であったり、こだわる理由であったりがないように感じます。
そこで今回は作文の題名をつける際の考え方や小技などアイディアを紹介したいと思います。もちろんシンプルな題名もいいですが、今回は少しユニークな題名のつけ方に絞っていきます。
こんな方におすすめ
・作文の題名のつけ方に迷っている子どもたち
・作文の題名に少しでも目を向けてほしい先生方
そもそも題名って必要か
「そもそも題名は必要か」と問われたら皆様はどう答えますか。
私は「必要ある」という立場をとります。理由として、作文は「誰かに考えを伝えるため」「自分の思考の整理と記録のため」というのが目的がある考えているからです。
例えば「誰かに考えを伝えるため」という目的であれば、題名の役割は、読み手の関心をひき、内容を簡潔に伝えるということにあると考えます。明確に読んでほしい人が決まっているのであれば、それだけで題名も内容も定まりますが、読書感想文や卒業文集のように明確な読み手が定まらない場合もありますので、その時は、読んでもらえるような題名をつけるのがいいでしょう。まぁ「お願いだから俺の作文読まないでくれ!」と思う人もいると思いますが・・・。
「自分の思考の整理と記録のため」であれば、題名の役割は目次的なものであると考えます。一目見て、自分が何をまとめたのかわかるようにする役割があります。
目的を考えると、それぞれの役割も明確になってくるように思います。とりあえずここは私の私見ですので、ご参考までに。
さてここからは作文の題名づくりの小技を紹介します!
今回紹介するポイントは「この作文読んでみたいなぁ」と思ってもらえるような工夫です。なんだかまとめながら卒業文集っぽい題名に集中しすぎてしまいました…。
A 学んだこと・考えたことを短くズバッと
例えば修学旅行や運動会や日常で学んだことを短くまとめて、それを題名にします。そうすることで作文で伝えたいことが明確になります。
①友達がいるから頑張れる
②「学ぶ」とは体験することである!
③友達から「楽しみ方」を学ぶ
④努力をすれば達成感が返ってくる
⑤自分の最大の敵は自分だ
B セリフ
セリフから入ることで、そのセリフが作文の中でどうかかわるのか、どんな意味が込められているのかなど読み手の心をくすぐります。
①「母さん、ありがとう」
②「もういやだぁぁああああ!」
③「大丈夫」
④私を支える名言「諦めたらそこで試合終了ですよ」
⑤「もうやるしかないぞ!おれ!」
⑥「あ~楽しかった!」
C 疑問
最初に疑問を書き、作文全体をかけてその疑問に対する自分の答えを書いていきます。読み手も一緒に考えることができるので、書き手と読み手のコミュニケーションが生まれやすいです。
①「6年生らしさ」って何だろう?
②なぜ私はあのとき立候補したのだろう
③この成長はなぜできたのだろう
④これは正義なのか?
⑤ぼくにとってこの1年はどんな意味があったのだろう
⑥正義の反対は本当に悪なのであろうか
D キーワードをつなぐ
「部屋とワイシャツと私」「酒と泪と男と女」のようにキーワードを組み合わせると、読み手も「どういうことだろう」とわくわくします!そのキーワード同士に関連性があるとストーリー性が生まれ、関連性がないほど読んだ後の「なるほど」が生まれます。
①修学旅行とぬいぐるみと寝れない私
②えんぴつと消しゴムと窓の外
③給食と休み時間
④自信と挫折と再出発
⑤旗・大太鼓・サッカーボール
⑥笑った!泣いた!小学校!
E 動画のタイトル風
某動画サイトのタイトル風にすると今らしくて面白いのではないでしょうか。ただ「ふざけている」と思われるかもしれないので、他の候補もあるといいでしょう。
①応援団になってみたらすごいことになった
②小学校生活、予想とちがう衝撃展開
③クラスのメンバーが優しすぎた・・・
④勉強嫌いの僕が1日2時間勉強してみた!
⑤みなさんのお伝えしたいことがあります。
F そのもの自体を書かない
修学旅行・運動会・音楽発表会を題材に作文で書こうとしたときに、その行事の名前を入れないというだけで題名の幅は広がります。「思い出」という言葉も書かないようにするのも面白いです。少々難しいですが。
①笑い続けた1泊2日
②人前で大声をだすということ
③みんなが揃うからこそ美しい
④これが1番の達成感
⑤苦しいからこそ前を向く
⑥堂々と
G ネガティブ&ポジティブ
題名をネガティブな感じにすると暗い印象になりますが、最後を明るくすることで読んでいてスッとします。もしくは題名に反する2つを書くのもいいですね。
①「もうダメだ」
②運動会で見せた涙と笑顔
③兄弟なんていらない!
④「もう無理」と「まだやれる」
⑤私の栄光と挫折
H 気持ちをはっきりと書く
自分の作文で書きたい「気持ち」をタイトルではっきり書くと、作文全体が勢いづき、伝えたいことがわかりやすくなります。
①修学旅行帰りたくない!
②やってよかった応援団!
③育ててくれてありがとう!
④クラスのみんなにありがとう!
⑤こんなの許せない!
⑥甘えるのはもうやめた!
I 答えを書ききらない
作文で言いたいことをタイトルに入れはするものの、最後まで書ききらないことで、自然と作文を読んでもらえるようにします。
①努力の先に見えたものは
②ペットの太郎から教えてもらったこと
③あの時言えなかった私の気持ち
④絶対に言いたくないあの言葉
⑤私にとって「協力」とは
まとめ
いかがだったでしょうか。
少しユーモアのあるものを集めてみました。せっかく書くのならこだわって書いてほしいですし、それなら題名もこだわってほしいと思っています。ですが実際に書くのは子どもたちですので「いいのが書けた!」と子ども自身で思えることが大切だと考えます。
そのためにはいっぱい本に触れて、いっぱい文に触れてほしいなぁと思うばかりです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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