このブログでは「学級ゲーム」としてレクや課題解決ゲームをたくさん紹介しています。
しかし、実はどのゲームでも大切なところに触れていません。それは「目的」です。何のためにそのゲームをするのか、というところです。
どうして書かないのかと言われれば、目的は一律であるものでなく、目の前の子どもたちに応じて、そして目指す学級像・子ども像に応じて考えられるものであると思うからです。
目的は一律ではないと言いつつも、以前読んだ書籍にすごく大切な考え方がありました。
子どもは、ルールではなく雰囲気に従って行動する。
「クラスを最高の雰囲気にする!目的別 学級ゲーム&ワーク50」赤坂真二編著,明治図書,2015
「雰囲気に従う」というのはまさにその通りだと思います。学級ゲームの目的は「温かな活気ある雰囲気づくり」「安心してつながれる雰囲気づくり」だと考えてもいいでしょう。この本はゲームや活動についてもたくさん載っていますが、それを支える考え方がどれもしっかりしているので必見です!
ちなみにこちらの書籍でも学級のゲームについて書かれており、次のように述べられている。
ゲームを通して、教師の指示を聞くこと、ルールを守ることを教えるのだ
「策略 ブラック学級づくり 子どもの心を奪う!クラス担任術」中村健一,明治図書,2015
加えて、この書籍にはゲームを通じて子ども同士をつなげることについても述べられている。つまりゲームはただの行為でなく、何かを教えるための指導にもなるのだ。
上のようにあれこれ書きましたが、学級ゲームをするにしても何をするにしても「目的」を考えることは非常に大切です。活動あって学びなしにならぬよう、一度立ち止まって考えてみてください。
学級ゲームで何を見る?
学級ゲームはゲームにもよりますが非常に盛り上がります。実は学級ゲームは学級の状態を見るのにもすごく役立ちます。経験上、学級ゲームを楽しくできる学級というのは安定していて活気があることが多いです。反対に学級ゲームがあまり盛り上がらなかったり、ルールの逸脱があったりする学級は不安定であったりします。
ではどんなところを見るのか。以下の挙げるところはすべて一気に見るのは不可能だと思いますので、「今日はこういうところを見よう!」と視点を決めて臨むのが良いでしょう。
・ルールが正しく伝わっているか。
・話の聞き方はどうだ。
・子どもたちの目は輝いているか。
・ルールの逸脱はないか。
・盛り上げているリーダーは誰か。
・進んでつながりを作っているのは誰か。
・盛り上がっているか。
・どんな学びがありそうか。
などなどたくさんあります。教師が何を見て、何を伝えるか。学級ゲームのリーダーは教師です。教師自身がどんな声掛けをするかでかなり変わってきます。「楽しかった」を超えた、目的あるゲームにすることが、学級でゲームをする意味であるように思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
こういった目的の部分は少し面倒に思われるかもしれませんが、実はすごく大切なところです。
それがあるかないかで活動の様相はちがってきます。
私自身、年間を通じて学級ゲームの力を借りながら学級経営をしています。それにPA(プロジェクトアドベンチャー)の理論を加えています。私にはそれが合っています。
少し退屈な記事だったかもしれませんが、何か少しでも考えるきっかけになってくれれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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